花王の2025年12月期業績は、売上高が前年比3.7%増の1兆6886億3300万円、営業利益11.9%増の1640億6900万円、税引前利益12.5%増の1698億4600万円、親会社の所有者に帰属する当期純利益は11.4%増の1200億8100万円の増収増益となった。
事業別業績は、グローバルコンシューマーケア事業が売上高2.4%増の1兆2830億円、営業利益は1331億円と増益、ケミカル事業は売上高7.2%増の4515億円、営業利益は302億円と増益となった。
グローバルコンシューマーケア事業の内訳をみると、ハイジーンリビングケア事業の売上高は0.9%増の5493億円、営業利益は813億円の増収増益となった。そのうちファブリック&ホームケア製品の売り上げは3.6%増の3891億円、営業利益は741億円の増益。ファブリックケア製品は、日本では、衣料用洗剤「アタック抗菌EX」シリーズの改良品等が、市場の伸長に加え高付加価値化に伴う価格改定の効果もあり、売り上げ増とともにシェア拡大に寄与。柔軟仕上げ剤は、計画通りに推移した。ホームケア製品は、日本では食器用洗剤、台所用洗剤等が好調に推移し、11月に販売を再開した「クイックル洗面ボウルクリーナー」も順調に推移した。サニタリー製品の売り上げは5.0%減の1602億円、営業利益は71億円。生理用品「ロリエ」は、中国ではロイヤルティマーケティングが奏功し、「スーパースリムガード」等の売り上げが好調に推移。ベビー用紙おむつ「メリーズ」は、アジアにおける競合の攻勢等を受け苦戦した。
ヘルスビューティケア事業の売上高は2.1%増の4329億円、営業利益は391億円の増益。スキンケア製品は、日本ではUVケア製品やシート関連のシーズン品が好調に推移した。米州は、「Bioré UV Aqua Rich」の展開強化や「JERGENS」の新製品が好調に推移したが、競合からの攻勢を受けた。ヘアケア製品は、日本では、昨年発売した高価格帯のヘアケアブランド「melt」、「THE ANSWER」が増収に大きく寄与した。欧米のヘアサロン向け製品は、「ORIBE」はEコマースを中心に好調に推移したものの、「GOLDWELL」が米国や欧州の景況感悪化等の影響を受けた。パーソナルヘルス製品は、日本では「ピュオーラ炭酸ハミガキ」が好調に推移したことに加え、日本と中国では「めぐりズム」のアイマスクの改良品が伸長した。
化粧品事業は、売上高7.2%増の2616億円。営業利益は注力6ブランドへの集中投資や稼ぐ力の強化、事業のスリム化が利益改善に大きく寄与し、104億円と黒字転換。日本では、注力6ブランドにおいては、好調を継続している「Curél」「KANEBO」、SOFINA iP等の新製品が大きく貢献した「SOFINA」、インバウンド需要を捉えた「SENSAI」等が増収に寄与した。その他のブランドについても堅調に推移した。アジアは、中国の売り上げが現地生産の拡大や製品価値の適切な訴求による競争力強化に加え、昨年は流通在庫の適正化に伴う出荷抑制実施もあり、前期を大幅に上回った。また、注力しているタイでは、「KANEBO」や「KATE」が計画を上回る進捗を示した。欧州では、「SENSAI」が好調に推移したほか、「Curél」についても展開を強化した。営業利益は、104億円(対前期141億円増)となりました。
ビジネスコネクティッド事業の売上高は3.2%減の392億円、営業利益は23億円と減益だった。業務用衛生製品は、メディカル、介護分野は競合との価格競争の影響を受け前年並みの伸長だったが、フードサービス、宿泊・レジャー分野においては、堅調な市況に伴い厨房用洗浄剤や客室消耗品の需要が引き続き高まった。
ケミカル事業の売上高は7.2%増の4515億円、営業利益は一部の対象分野での需要の減少に原料価格変動等の影響が加わり302億円と減益。油脂製品は、地域毎の需要の状況には違いが出たものの、油脂原料価格の上昇を受けて実施した販売価格改定の貢献が大きく、売り上げは前期を上回った。機能材料製品は、自動車関連分野等の対象市場の停滞の影響を受けた一方で、販売価格改定の効果の寄与もあり、売り上げは前期並み。情報材料製品は、半導体関連やハードディスク等の対象分野の需要が堅調に推移し、その着実な取り込みにより売り上げは伸長した。
26年12月期通期業績は、売上高3.6%増の1兆7500億円、営業利益は10.9%増の1820億円、税引前利益は8.9%増の1850億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は8.3%増の1300億円を見込む。




















