コーセーの2025年12月期第2四半期連結決算は、売上高が前年同期比0.9%増の1605億2400万円となり増収。国内で「コスメデコルテ」やアルビオンなど主力ブランドの売り上げが伸長した一方、中国を中心とするアジア地域の不振や米国における物流費の増加などが影響し、営業利益は17.7%減の113億1900万円、経常利益は49.1%減の96億700万円、親会社株主に帰属する中間純利益は38.9%減の70億9600万円と減益となった。
セグメント別では、化粧品事業の売上高は0.9%増の1279億1500万円、営業利益は20.0%減の97億8600万円。ハイプレステージでは、日本国内における「コスメデコルテ」やアルビオンの堅調な推移に加え、新規連結対象の「パンピューリ」が寄与し、増収を確保。プレステージでは、好調だった前年同期を上回る結果となった。主要ブランドの「雪肌精」は、国内で前年同期並みの売上高を確保、海外で前年同期を上回った。一方、利益面では、アルビオンや中国本土では増益となったが、中国免税や米国のTarteにおける採算悪化をカバーできず減益となった。
コスメタリー事業の売上高は312億5700万円で横ばい、営業利益は3.4%減の37億6900万円となった。コーセーコスメポートの主力ブランドやセルフメイクブランド「ヴィセ」「ファシオ」が苦戦した一方、「メイクキープ」が好調に推移した。
その他事業はアメニティ事業での増収などが寄与し、売上高は17.4%増の13億5100万円。営業利益は原価率の低下により26.0%増の7億2200万円と大きく伸長した。
地域別売上高をみると、日本が3.6%増の1047億6800万円と堅調だった。主力ブランドの価格改定前の駆け込み需要や新製品の投入が増収に寄与した。アジアは9.6%減の210億8300万円と減収。中国でのブランド価値棄損を防ぐための戦略の見直しや出荷調整が影響した。北米は1.2%増の308億3900万円、その他地域(欧州など)は8.2%減の38億3300万円だった。
25年12月期通期業績は、売上高4.1%増の3360億円、営業利益15.2%増の200億円、経常利益4.4%減の207億円、親会社株主に帰属する当期純利益83.7%増の138億円と前回公表数値を据え置いた。