タカラベルモントは2025年3月19日、「毛髪化粧品における印象研究・感性研究最前線」のテーマでメディアセミナーを東京・代々木の美容会館において開催した。

セミナーに先立ち、あいさつに立ったタカラベルモント化粧品研究開発部第二研究所の小川俊介氏は、同社が毛髪感性学の研究を強化していることに触れ、「2024年の最新研究では、ヘアスタイルが人々にもたらす心理的な効果を分析したところ、髪の変化が他者から見た印象だけでなく、自身の行動や人間関係までも変える力があることが示唆されました。こうした研究成果を誰もが幸せになれる社会の実現につなげていきたい」と語った。

タカラベルモント化粧品研究開発部第二研究所の小川俊介氏

続いて、大阪樟蔭女子大学学芸学部化粧ファッション学科化粧心理学研究室の松下戦具教授が「化粧品における印象研究・感性研究の重要性 ~ヘアと心のつながり~」と題し、基調講演を行った。松下教授は、「身なりや外見を整える装いは人との関わり合いであり非常に重要なもの」と定義。装いは人間の根幹にかかわる行為であり、装い研究は人間の内面の研究と切り離せないこと、そして常に最先端の研究を続ける必要があることを強調した。

松下教授の講演を受け登壇したタカラベルモント化粧品研究開発部第二研究所の山下萌絵氏は、髪が日常にどう影響を及ぼすかに関する研究のうち、ヘアカラーにおける感性研究の結果を報告。派手髪は、一般的なヘアカラーが持つ落ち着いた幸福感を与える効果やコミュニケーションを変える効果だけではなく、自己を前向きにする効果や周囲にポジティブな影響を与え、他者に寛容になれる効果も有することが示された。

セミナーの後半では、タカラベルモント化粧品事業部化粧品マーケティング部の日比康輔氏が、透明感のある色表現が特徴のヘアカラーシリーズ「edol(エドル)」から今年2月に発売した、深みのある透明感カラーをかなえる新色「ディープクリアカラー」を紹介した。

毛髪研究から生まれた製品を通じ新たな価値を伝えていく

会場では、これまでの研究成果や臨床研究以外の毛髪に関わる研究をポスターなどで展示。タカラベルモントが掲げるパーパス「美しい人生を、かなえよう。」のもと、こうした研究やそこから生まれた製品を通じ、より良い社会の実現に貢献していく考えだ。

月刊『国際商業』2025年05月号掲載