小林製薬は2025年1月21日付取締役会決議により、下記の通り、2025年3月開催予定の定時株主総会において同社が提案する取締役選任議案が承認されることを前提に、定時株主総会の開催日をもって代表取締役および取締役の異動を行うことを内定した。詳細は以下の通り。

異動の理由
同社は、同社の紅麹関連製品の一部に想定していない成分が含まれていた件における再発防止策の主要課題として「コーポレート・ガバナンスの抜本的改革」を掲げており、その中で、同社の企業価値向上に資する取締役会のあるべき姿について再検証を行い、人事指名委員会および取締役会において取締役会の構成について見直しを検討してきた。同社としては、同社が置かれた経営環境や各種事業の業績その他の状況、本件問題に係る再発防止の進捗等も踏まえ、取締役会のスキルセットや取締役会全体の規模も含めて取締役会の在り方を再定義していく必要があると考えており、今般、人事指名委員会における審議も経て、定時株主総会において付議する取締役選任議案の候補者9名を内定し、さらに、医療・医薬分野の経験・知見を有する候補者1名の追加に向け調整を続けている。
また、同社は、定時株主総会において同社が提案する取締役選任議案が承認されることを前提に、同社経営体制の刷新等を行うため、代表取締役社長として新たに豊田賀一氏を選定することを想定している。加えて、同社は、京セラおよび日本航空等において経営に携わり、日本航空における経営再建に関与した経験も有する大田嘉仁氏を取締役会長として新たに招聘し、同社における信頼回復や再発防止・経営改善に際し、社外からの新たな視点も入れて取り組んで参る予定。その他新たな取締役会構成における各取締役の役位等は、定時株主総会終了後に開催される取締役会において最終的な決定がなされる予定である。
社外取締役に関しても、取締役会における審議の継続性等に配慮しつつ、内部統制をさらに強化できる人材を複数招聘するとともに、医療・医薬分野の経験・知見を持つ人材を加える方針で調整中であり、取締役会における監督機能の向上を図っている。

定時株主総会に付議される予定の取締役候補者および想定する役位
▽取締役会長 大田 嘉仁▽代表取締役社長 豊田 賀一▽取締役 松嶋 雄司▽取締役 補償担当 小林 章浩▽社外取締役 片江 善郎▽同 高橋 昭夫▽同 毛利 正人▽同 松本 真輔▽同 楠本 美砂▽同 調整中
(注)各候補者の役位に関しては、定時株主総会終了後の取締役会決議をもって正式に決定される予定。

定時株主総会終結をもって退任予定の取締役
▽代表取締役社長 山根 聡▽社外取締役 伊藤 邦雄▽同 佐々木 かをり▽同 有泉 池秋