大阪梅田の化粧品販売が熱を帯びている。主役は阪急うめだ本店だ。大丸、ロフト、ドラッグストアが集まる中で、日本を代表する百貨店として関西圏の生活者はもちろん、訪日客の支持も厚い。その梅田かいわいで一気に頭角を現したのは2023年9月1日に関西初の旗艦店としてオープンした@cosme OSAKA(アットコスメオーサカ)である。セレクトショップとして消費者の認知は高く、インバウンド比率は約30%で、全店舗平均の約20%を優に超えている。
大阪梅田は、生活者が強く支持する化粧品売り場が増え、コスメの聖地として消費者の認知が進む。阪急うめだ本店ビューティー営業統括部化粧品販売部の藤尾瑞子ディビジョンマネージャーとアイスタイルリテール販売販促事業ユニット店舗カンパニーOSAKA事業部の加藤涼太部長に、百貨店の化粧品売り場とセレクトショップの競合がどう絡み合い、市場を盛り上げているかについて語ってもらった。
比較購買の拡充が化粧品需要を顕在化
藤尾 ビューティーに限らず、阪急うめだ本店は全館で総売上高が非常に伸びています。要因の一つは店として強化しているラグジュアリーブランドです。ラグジュアリーブランドが強くなると、国内外広域からお客さまが来店します。国内外の富裕層の方々や、ファッション感度の高いカップルが増えるなど客層が広がり、客数も増えています。もう一つ阪急うめだ本店が力を入れているのがモードファッションで、老若男女を問わず、多くのお客さまの来店に寄与しています。店全体の客層・客数の拡大が、ビューティーのニーズの広がりにもつながっています。
加藤 アットコスメオーサカもラグジュアリーブランドとセルフブランドともに高い増収率をキープしています。訪日客数の増加もありますが、お店を構える商業施設「ルクア イーレ」の入館者数や大阪梅田かいわいの駅乗降者数も増えており、初年度から好スタートを切れたと思っています。
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