アルビオンがデジタル戦略を大転換する。同社の主力販路である化粧品専門店は、美容部員の応対を通じてお客一人一人の肌状態に適した商品を売るのが強み。その応対を通じてお客との絆を深め、リピート需要を生み出す。特に高級化粧品の情報を手に入れ、商品に触れられるのは化粧品専門店の独壇場で、これが製販の成長の礎だったのは間違いない。ところが化粧品の情報はSNSで得ることが多くなり、そのままECで化粧品を買うことが急増している。そこでアルビオンは、「店頭での提供価値の最大化」をキーワードにECを含むデジタル戦略の刷新に動き出した。
新デジタル戦略を進めるために2025年1月1日付で、営業本部内に「流通戦略事業部」を新設する。デジタル戦略の推進役を店頭売上の責任を持つ営業本部内に置いたのは、ECで店頭への送客を強めることを社内外に示すためだ。25年秋から来店促進策をスタートし、26年にアルビオン公式アプリ、ID連携による製販での顧客情報の共有、ポイントプログラムの立ち上げを始める。28年頃からID連携で得たデータを分析し、取引先の成長戦略を支える新営業体制を立ち上げる。将来的にはID連携した取引先にEC売り上げの一部を還元する方針だ。
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