原因はやはりプベルル酸――。厚生労働省は9月18日に小林製薬が販売した紅麹コレステヘルプによる健康被害の原因が、カビ由来の「プベルル酸」であると公表した。国立医薬品食品衛生研究所などでラットを用いて、カビ由来の3成分の腎臓への影響を調べ、プベルル酸だけが腎障害を起こすことを確認したという。原因の明確化を受け、大阪府は今回の事案を「プベルル酸による食中毒」と結論づけて対応する方針だという。行政の動きに合わせて業界対応も進んでいくとみられる。

今回の健康被害については、当初小林製薬が原因物質を特定できておらず、3月の公表時点では「未知の物質」と呼んでいた。その後、同社や厚生労働省などの検証で青カビが生成する「プベルル酸」が原因物質に浮上していたが、他の成分の可能性もあり、調査を行っていた。原因が分かったことで、紅麹原料等の製造において、プベルル酸が生成されないような規制や規格基準の要否などを検討。専門家からはさらに詳細な研究を求める声も出たという。

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