毎年パリで開催される欧州最大のビジネス・テクノロジー展VivaTech(ビバテック)。米ラスベガスのコンシューマーエレクトロニクスショー(CES)と並んで、テクノロジー展の双璧とされる。その第8回が、今年5月末4日間にわたり開催。ビッグテック、メーカー、投資家、スタートアップが結集し、AIを中心に、最新技術の披露や活発な議論が繰り広げられた。スピーカーの一人にイーロン・マスク氏も登場。リアルで16万5000人が、オンラインでは昨年比2倍ののべ20億人が参加したという。

年初のCESに続き、ビューティ業界のリーダーとして一際目立ったのは、ロレアル・グループだった。6月号では、CESでイエロニムス社長が颯爽と披露した同社のビューティテック、特に消費者との接点のあるデバイス類について触れた。例えば、地肌と髪質をAIで診断する「K-Scan」、赤外線を用いる省エネドライヤー「AirLight Pro」、水とエネルギーを節減するGjosaのシャワーヘッドなどだ。その他に、皮膚医学の知見に基づくAIベースのニキビ診断ツール「SPOTSCAN」、AIを用いたスマホアプリ「ビューティ・ジーニアス」、自宅でプロのようなヘアーカラーリングが可能になる「カラー・ソニック・デバイス」なども紹介した。今回は、消費者には直接接点のない基礎研究やマーケティングの世界でも、ロレアルがビューティテックをけん引するいくつかの事例を紹介してみたい。

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