紙パンツ(紙おむつ)の水平(循環型)リサイクルが社会に広がるかもしれない。ユニ・チャームは2015年に世界初のオゾン処理技術を活用した使用済み紙パンツから再度紙パンツをつくるプロジェクト「RefF(リーフ)」を立ち上げた。そこから苦節9年、24年4月下旬からリーフから生まれた4商品の店頭販売がスタートした。一般消費者への販売は初の試みで、超高齢社会の課題解決に一歩近づいたことになる。
紙パンツの処理には問題点が多い。例えば、使用済み紙パンツは、水分を多く含んでいるから燃え難い。完全に焼却するには、大量の燃料が必要で、高コストになる。また、日本では紙パンツのほとんどをごみ焼却施設で燃やしており、地球温暖化の原因になる二酸化炭素が発生する。高齢者の増加により紙パンツの廃棄量は右肩上がりで増えており、水平リサイクルは環境負荷低減の特効薬との期待が大きい。新しいパルプを使って紙パンツをつくるため、森林資源の消費を抑える効果も見逃せない点だ。
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