シェアする価値観を捉え最高級ドライヤーが売れる

パナソニックは、美容家電市場のリーディングカンパニーだ。「Panasonic Beauty(パナソニックビューティー)」のブランディングに成功し、幅広いカテゴリーで無類の強さを見せる。特に美容家電市場において最大規模のドライヤーカテゴリーでは、6割のシェアを握っている。同カテゴリーは2万円以上の高価格帯が約6割に到達。平均単価は5年前に約6000円であったが、現在は倍以上の約1万3000円に上昇。このけん引役を果たしたのが、パナソニックの商品戦略とマーケティング戦略だ。

同社によると、ドライヤーは最高級品が常に売れる稀有なカテゴリーである。パナソニックの売れ筋は、2022年9月発売の「ナノケア」シリーズの最新機種「EH-NA0J」。約3万8000円とシリーズの中で最高価格だが、20代から60代まで幅広い層に売れている。大風量による速乾とうるおいの効果を向上させ、新たなニーズとしてヘアカラーの退色抑制を強く訴求。ジェンダーレスを意識してディープネイビーをメインカラーにしていることも特徴だ。


ナノケア

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