勝ちパターンを見直しビジネスの進化を促す

――ファンケルの2023年度(24年3月期)のスローガンは「未来への転換点として、お客様に寄り添う」ですが、これを掲げた思いはどこにありますか。

島田 19年まではインバウンドも取り込めていたし、機能性表示食品も売れており、業績は絶好調だったんです。それが20年にコロナが始まって様相が一変。1年目はマルチチャネルの強みを生かし、店舗のお客さまを通販に誘導したりして何とか対応できました。それが21年、22年になるに従って、段々局面が厳しくなってきたわけですね。インターネット広告は単価がどんどん上がっていくし、多くの企業がデジタルシフトして競争が激化。機能性表示食品も、当社が15年に「えんきん」などでファンケルとして第1号となる届け出をした時からすると、今や7000品目に膨れ上がり、競争が厳しくなっています。本当に22年はしんどかった。その時、強く思ったのは、今までのやり方では勝てないなと。われわれの今までの勝ちパターンが通用しなくなったと気が付いたわけです。

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