ネットにはびこる「なりすまし」「やらせ」の規制を目的にステルスマーケティング(ステマ)が2023年10月から禁止された。ただ、規制対象が分かりづらい。化粧品やヘルスケアの業界では大手を含めて対応に頭を悩ましている。全媒体を対象に「広告」の表記を求めるなど過剰な取り組みもみられ、広告周りは様子見がしばらく続きそうだ。消費者庁は国会答弁でも混乱回避と丁寧な説明を明言していたが、蓋を開ければ案の定のように混乱を招いている。昨年9月から検討を開始して、一年強で社会実装するというスケジュールにも無理があった。ネットの「いんちき手法」を取り締まるという当初の目的を超えて、広告全体の萎縮を招いた責任は大きいのではないか。

ステマ規制は消費者庁が所管する景品表示法が特別に禁止行為を定める「告示」として行うもので23年10月1日に施行された。

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