杭州宜格化粧品有限公司が展開する中国のカラーメイクブランド「花西子(Florasis)」は、8月30日~10月31日の期間、伊勢丹新宿店本館1階にて、商品を体験できるポップアップストアをオープン。9月6日には、京王プラザホテルにて、同ポップアップで世界先行発売となる限定新商品についての新製品発表会を実施した。

花西子は、2017年に杭州の名所・⻄湖のほとりで誕⽣。ブランドの創設以来、「美が、花ひらく」をコンセプトに製品の研究、処⽅開発を⾏うとともに、中国の伝統⽂化と美学の要素を、パッケージやデザインに取り⼊れている。現在では100以上の国と地域で販売されるグローバルブランドに成⻑している。

⽇本にはブランド初の海外進出として、21年3⽉より展開をスタートしていたが、今回のポップアップストアをきっかけに、日本のリアル店舗での取り組みを推し進める考えだ。共同創業者である任剛睿氏は、9⽉6⽇に新宿で開かれた記者会⾒において、「私たちと伊勢丹新宿店は、ブランドのトーンと⽬標の対象が⾮常にマッチしていると考えています。花⻄⼦のブランドポジショニングと価格は⽐較的⾼く、伊勢丹新宿店は⽇本のオフライン⼩売業界の最⾼峰です。彼らとの協⼒により、花⻄⼦ブランドの新たなタッチポイントを創出することができると期待しています」とコメントした。

9⽉25⽇からは、世界先行発売となる新作コレクションを展開。中国の伝統的な「京劇」の净⾓(じんかく)の仮⾯と旦⾓(たんかく)の装飾からインスパイアを受けたマルチカラーパレットだ。これはブランド設⽴6年⽬にして初の中国国外での新製品発表で、⽇本市場への⻑期的な取り組みの決意を⽰すものとなる。

オフラインでの販路にも注⼒。特に⽇本の美容消費者はオフラインでの体験と購⼊を好むことから、今年2⽉には東京・原宿の「@cosme TOKYO」でポップアップショップを開催した。また、9月オープンのアットコスメの⼤阪旗艦店「@cosme OSAKA」にも展開し、日本では初めてのオフライン常設取り扱い店舗となった。花⻄⼦常務取締役・Gabby.Chen氏は「来年には⽇本全国で五つの百貨店と10の⼩売チャネルで展開する予定です。私たちは、より多くの⽇本の消費者にサービスを提供するために最⼤限の努⼒を尽くします」とコメントしている。

月刊『国際商業』2023年11月号掲載