東アジアのお客が消費拡大をけん引

2022年10月に(入国者数の上限が撤廃され)個人の外国人旅行客の入国が約2年半ぶりに解禁されて以降、インバウンドが急速に回復している。訪日客数はコロナ前の19年比68.5%(23年5月)と完全に戻ったわけではないが、円安などが追い風となり、消費意欲は旺盛。特に百貨店の化粧品売り場では高価格帯のブランドがけん引して販売は好調だ。

高価格帯志向の消費動向は統計にも表れている。観光庁の調査によると、23年1~3月期の訪日外国人の一人当たりの旅行支出額は21万1000円で、19年同期(14万3000円)比47.5%増と増加している。一人当たり品目別旅行支出でも化粧品は同5万2142円から同6万5921円と伸びているのだ。松屋の三原薫子営業二部婦人一課バイヤーは、「松屋銀座では、富裕層のお客さまが高価格帯のブランドを中心に、しっかりカウンセリングを受けて自分のニーズに合ったものを買われる傾向にある」と指摘する。

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