新型コロナウイルスが日本市場に影を落とし始めた。大都市圏の化粧品専門店の経営者によると、1月の免税売り上げは前年比40%以上の減少。また、別の専門店は、免税手続きが0件の日もあったと嘆く。その上、消費税増税の影響も重なって、日本人の客足も鈍く「危機的な状況」と専門店経営者の表情は硬い。

インバウンドへの依存度が高い百貨店も深刻な状況だ。2月14日発表の高島屋の2月1〜13日までの売り上げは、前年比9.9%減。免税売り上げは60.4%も落ち込んだ。それ以上の下落を見せたのが、J.フロントリテイリング(JFR)で、大丸百貨店の売り上げは、同じく13日までで前年比21%減、免税売り上げは66%減になった。そして2月17日、三越伊勢丹ホールディングス(HD)は1〜16日までの店頭売上累計を発表。三越伊勢丹(既存店計)は15.5%減、国内百貨店(既存店計)は14.2%減。免税売り上げは首都圏、国内百貨店共に前年実績を下回ったという。春節が終わり、すでに訪日していた中国人旅行客が帰国したこと、個人旅行者の減少が影響しているのだろうが、ジェフリーズ証券の宮迫光子アナリストは、次のように分析する。

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