今年2月、「化粧品の安全性に関する国際協力(ICCS)」がNYに設立された。これは、化粧品の安全性試験において、アニマルフリー、つまり動物を犠牲にしない代替手法を受け入れ、普及させようという国際的な連帯行動で、世界中から、化粧品メーカーおよびサプライヤー、業界団体、動物保護団体など35以上が参加する。日本からも資生堂、花王などが名を連ねる。
先進国では、80年代以降、動物福祉の意識が強くなり、ベジタリアンやヴィーガン消費者が急増。化粧品やパーソナルケア商品にも、動物を全く用いない安全性評価手法を求める声が高まった。これに応えて、ここ数十年、欧米を中心に、動物を使わない安全性評価手法の開発が加速度的に進められ、インビトロ手法に加え、革新的なインシリコ手法(いわゆるバイオ・インフォマティクスによるコンピュータシミュレーション)を用いた皮膚刺激性、遺伝毒性、眼刺激性および皮膚感作性試験が確立して従来の動物実験にとって代わることができるようになっている。
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