コロナが明け海外渡航者が増えているのに、化粧品メーカー各社は、アジアのトラベルリテール(TR)事業で苦戦している。例えば、エスティローダーは5月3日の2023年6月期第3四半期決算で通期見通しを下方修正した。原因は、アジアのトラベルリテール事業の売り上げが前年同期比45%減と大打撃を受けたことである。日本勢の23年12月期第1四半期を見ると、コーセーは同14.4%減の77億円、資生堂は同4.0%減。アジアのTR市場には逆風が吹いている。
その震源地は韓国TRだ。コロナ下の韓国TR事業者は、メーカーから仕入れた商品を中国KOLなどの代理購買業者に販売。コロナ下の観光客激減の苦境を卸売業でしのいだ。韓国政府の補助金を活用していたから利益率は高く、あまりの販売量の多さに中国免税事業者が抗議したこともあった。
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