改めてBCLらしさを組織、社員に根付かせる

――2021年6月に社長に就任されて、約1年半が経ちました。振り返っていかがですか。

大村 BCLらしさを根付かせるための基盤を整えた1年でした。私たちが考えるBCLらしさとは、10万人、100万人を狙うのではなく、5000人、1万人の方々に愛される尖ったブランドや商品をつくること。それがお客さまの喜びを引き出し、リピート需要を生むと考えています。たとえニッチな市場であっても、新しい発想の商品を提案したり、カテゴリーのナンバーワンを獲得できれば、それがBCLの強みになります。そうした小さい芽をどんどん積み上げていくことが、BCLブランドの確立につながってきたのです。しかし、会社が大きくなるにつれて、どんどんマス市場を意識するようになり、面白い商品の発信が少なくなったのは否めません。その背景には、ベテラン社員から若手社員へBCLらしさが継承されていないことがある。こういう人にこういう商品を届けたい、自分たちの商品をなんとしても置いてほしいという熱い思いを組織全体で共有することも難しくなり始めていました。会社の方向性を明確に言葉にしなければ会社が弱くなると、強い危機感をずっと持っていました。

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