顧客が支持する難題に挑む姿勢
花王のプレステージブランド「KANEBO」の売上高(2022年1〜10月)は前年比33%増。ブランドを支持する消費者が増え続けていることに疑いの余地はない。その原動力は、20年1月のリブランディングで掲げた「希望」を発信し続けていることだ。女性の就労人口が増え、人生の選択肢は広がっている。だが、自由の時代だからこそ生まれる閉塞感もある。そこに真正面から向き合い、逆転の発想で常識や先入観を打ち壊す「KANEBO」のブランド・パーパスへの共感が広く、そして深く浸透し、ヒット商品の創出に結びついている。いよいよ「KANEBO」の海外展開が加速する。日本からアジアへの波及効果は、化粧品産業全体に広がるのではないか。
「KANEBO」のヒット商品は枚挙に暇がない。例えば、20年3月発売の洗顔「コンフォート ストレッチィ ウォッシュ」、20年10月発売の朝クリーム「クリーム イン デイ」、21年3月発売のスクラブ洗顔「スクラビング マッド ウォッシュ」、21年9月発売のシートマスク「スマイル パフォーマー」、22年3月発売のUV美容液「ヴェイル オブ デイ」は、プレステージ市場の各カテゴリー・セグメントでトップシェアを獲得。22年9月発売のファンデーション「ライブリースキン ウェア」も大ヒット中である。
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