2022年3月期のOTC医薬品市場は、昨年、新型コロナウイルス感染症対策として需要が急増したうがい薬や殺菌消毒剤の反動減があった一方で、新型コロナワクチンの複数回接種が進んでいることによる解熱鎮痛剤の伸長、鎮暈剤、ドリンク剤などの反動増により前年と同水準で推移した。各社のOTC・ヘルスケア事業の業績を見ても反動増により増収に転じたところが多い。

ただ、依然として続く外出自粛、インバウンドの消失、マスクの着用、手洗い・うがいなどの感染症予防対策の定着の影響で新型コロナウイルス感染症流行前の19年と比較すると下回っている状況で、依然として停滞感が漂っている。日本OTC医薬品協会が求めるセルフメディケーション税制の対象品目拡大、スイッチOTC化の拡大など、政策的なてこ入れが必要だ。

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