コーセーは、一般社団法人バンクフォースマイルズが実施する「コスメバンクプロジェクト」の理念に賛同し、化粧品3万点を寄贈したことを明らかにした。「コスメバンクプロジェクト」とは、経済的理由などの事情で化粧品を手にできない女性に、賛同企業から寄贈された化粧品・日用品を届けるプロジェクトで、12月13日からパイロット版配送を開始した。

パイロット版配送では、経済的困難なひとり親世帯など約2万2000世帯の女性に対し、化粧品を届ける。今回は、プロジェクトの運用方法などを確認するための試験運用としての実施で、同プロジェクトの本格稼働は、2022年春を予定している。

昨今、コロナ禍の影響による雇用の悪化などを背景に、経済的理由から生理用品を購入できない「生理の貧困」が顕在化するなど、日本国内においても、非正規雇用者やひとり親世帯をはじめとした女性の貧困が社会問題化している。女性のひとり親世帯の半数以上が相対的貧困下におかれているという調査結果もあり、子どもや家族のケアが最優先で、自分自身の化粧品の購入に至らない女性が増えていると言われている。

そうした中、立ち上げられた「コスメバンクプロジェクト」は、「“女性と地球にスマイルを”増やしたい」という理念に賛同する企業から、現行販売品や販売されなくなった良品質な化粧品・日用品の寄贈を募り、全国の支援協力団体を通じて必要とする世帯に無償で提供することを目的としている。今回のパイロット版配送では、コーセーを含む17の化粧品・日用品メーカーが賛同し、計15万点の化粧品・日用品が寄贈された。