コーセーは、店頭で顧客の肌状態を解析できる肌測定機器の機能を拡充させ、「スキンカウンセルV」として約8年ぶりに刷新し、11月5日より主要店を皮切りに全国のコーセー取扱店に導入する。このツールは今後、海外市場においても順次導入を拡大し、グローバル共通での活用を予定している。また同時に、既存の店頭用カウンセリングツールに、連携アプリケーションである「Beauty Consulting Navi」を新たに開発・導入し、店頭での接客においてスムーズに連動させることで、美容部員(ビューティ コンサルタント〈以下、BC〉)によるお客へのより詳細なカウンセリングが実現できるようになる。
「スキンカウンセルV」は、ハンディタイプの肌測定デバイスだ。お客の肌にあてて測定すると、「水分」「油分」「ハリ」「キメ」「透明感」「シミ」「毛穴」の7項目の結果が表示され、肌状態を細かく解析することができる。各測定項目は、同社が研究を重ねてきた肌データに基づいて設計されており、その知見を生かして開発したアルゴリズムを搭載。今回新たに追加された項目である「透明感」も、その成果を活用したものだ。
また、蓄積したデータから年代平均と比較でき、客観的な肌状態をお客と共有することが可能。さらにスキンケアの観点だけではなく、測定結果に応じてファンデーションの色選びためのガイドマップも表示されるため、ベースメイク購入時の色の選択に役立てることができる。
店頭のiPad内に設置するアプリ「Beauty Consulting Navi」と連動させると、「スキンカウンセルV」で測定した結果がさらに詳しく表示される。BCが持つスキルや知識のもと、アプリ内のアドバイスページを用いて解説することで、お客は、解消したい「肌悩み」や、「なりたい肌」に向けた充実したカウンセリングを受けることができる。さらに、お客が「KOSÉ ID」に登録すると、過去に測定したデータが一元化されて蓄積されるため、同サービスの導入店舗であればどこのカウンターで測定した結果であっても閲覧が可能。お客と時系列で肌の状態の変化を共有することができ、より詳しく分かりやすいカウンセリングの提供が実現する。
昨今、コロナ禍に代表されるように、お客の生活スタイルの変化に伴い、化粧品のカウンセリングに対するニーズも多様化している。同社でも、オンラインカウンセリングやチャットカウンセリング、各種デジタルコンテンツの開発を通じたセルフでの肌診断など、さまざまなサービスを提供しているが、お客一人一人の肌悩みやニーズに合わせ、きめ細かく商品を推奨し、効果的な使い方を直接案内できる対面カウンセリングは依然として根強いニーズがある。今回の「スキンカウンセルV」および「Beauty Consulting Navi」の導入により、これまで以上に、お客の視点に立った、分かりやすい対面カウンセリングの提供を目指す。