生活者の意識を捉え企業使命を具現化する
資生堂の主力ブランド「SHISEIDO」が力強い戦略を打ち出した。注力するのは「Product」「Communication」「Place」の三つ。Product戦略では驚きを創出するイノベーションと旬を捉えた情報開発&限定品の提供、Communication戦略ではビューティーコンサルタント(BC)とデジタルトランスフォーメーション(DX)を掛け合わせたブランド体験の拡充とライフタイムバリューを高めるCRMの構築、Place戦略ではリテーラーオムニ&ECの活性化が軸になる。三つの要素に注力して投資し、ブランドの成長を一気に加速させる考えだ。
「SHISEIDO」の成長戦略の背景には、生活者の意識の変化がある。新型コロナ禍は2年目となり、ワクチン接種も始まったことで、アフターコロナへの意識が強くなり始めている。その結果、ビューティーブランドには、チャレンジする気持ちを後押しする提案、自分の良さや個性を引き出す提案、肌も心も美しく健やかにする提案などを強く求め、リアル接点では衛生的かつ自由な商品の試用、プロのカウンセリング、ECを念頭に置いたサービス・情報の連携にも注目が集まっている。一方、コロナの状況にかかわらず、デジタル体験へのニーズは高まり、リアルに匹敵する体験型サイト、いつでもどこでも旬な情報が得られる公式SNS、利便性の高いEC機能などは、一段と重要な提供価値になっている。資生堂ジャパン プレステージブランドマーケティング部SHISEIDOグループの渡邊恵美ブランドマネージャーは次のように説明する。
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