「客足がぱったり止まってしまい厳しい状況が続いています」。東京都心にある百貨店の化粧品売り場。4月25日から始まった3回目の緊急事態宣言の化粧品売り上げに対する影響は深刻で、国産ブランドの美容部員はその窮状を打ち明けた。昨年の1回目の緊急事態宣言の時と異なり、今回は化粧品売り場を営業する百貨店が多いが、そのほとんどが正面玄関が閉まっているため全館休業のイメージが強く、お客の中には化粧品売り場も閉まっていると思っている人が多い。「営業していることをお客さまに認知されていないのでは」と先の美容部員は嘆く。


百貨店では正面玄関が閉まっているため化粧品売り場が営業していることを気付かない人が多い

化粧品売り場の営業を継続した百貨店は、三越伊勢丹HD、高島屋、松屋、大丸松坂屋、西武そごう、小田急百貨店だ。エイチ・ツー・オーリテイリングは食品売り場のみ営業、ただし、阪急うめだ本店と神戸阪急は土日祝日は全館休業。近鉄百貨店は食品のみ営業、東武百貨店は化粧品は池袋店が休業、船橋店は営業となった。「百貨店では化粧品売り場は営業する店舗が多いが、外出やイベント機会の減少は化粧品の販売機会ロスにつながり、各社の売り上げはネガティブな影響を受けている」と化粧品担当のアナリストは分析する。

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