コロナ特需で異常値を叩き出す
2020年の化粧品・日用品市場は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、変動の大きい1年だった。57カテゴリーを見ても、通常の年と大きく異なり異常値が目につく。これまでは市場規模、シェアとも大きな変化は見られないのが例年で、国内の化粧品・日用品市場は総じて成熟期の飽和状態だった。ところが20年は、19年と比較して前年を超えたカテゴリーは34もあり、うち2桁以上の高い伸びを見せていたのが15カテゴリー。中でも市場規模が2倍に拡大したのが4カテゴリー、4倍と8.8倍がそれぞれ1カテゴリーと驚異的な伸長を見せている。その伸長要因は、当然、コロナによるところが大きいが、その中身を分析すると「コロナ特需」と「ニューノーマル(巣ごもり需要)」に対応したカテゴリーがほとんどということがわかった。
コロナ特需を起こしたのが前年比4倍のマスクと同8.8倍の手指消毒だ。20年上期、コロナ禍で、マスク受給が逼迫するなか、シェアナンバーワンのユニ・チャームは、一人でも多くの人に届けたいという思いから、増産を続けており、全拠点でフル供給を継続してきた。
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