アルビオンは、2018年3月に今後の持続的成長を見据え、 生産・物流拠点であるアルビオン熊谷事業所(埼玉県・熊谷市)にて、『K1200プロジェクト』を推進してきた。今回、第一生産棟が完成し、2020年8月7日に竣工式を執り行った。

竣工式は、来賓の大野元裕埼玉県知事をはじめとする関係者のほか、小林英夫名誉会長、小林章一社長が出席し、午前10時30分より熊谷工場内にて開催された。大野埼玉県知事が「今後も、本県熊谷市から日本の化粧品業界をリードしていくことを大いに期待しております」と祝辞を述べた後、小林社長は「新生産棟の着手は、私にとって壮大なプロジェクトでした。関わっていただきました皆さまに感謝申し上げるとともに、新生産棟の完成がアルビオンの発展に大いに貢献するであろうと確信しています」とあいさつを行った。

今後、第一、第二生産棟と環境(基盤)が整ったことで、 生産高1200億円に対応可能な生産体制と、より高品質な商品の提供が可能となる。

アルビオン熊谷事業所は、①熊谷工場②東日本流通センター③ワークライフセンター(障がい者就労支援施設)――の三つから成り立ち、現在アルビオンブランドの商品の約9割を自社の熊谷工場にて生産している。創業以来、高級品を自分たちの手で創ることにこだわり、自社で培った製造方法や製造工程のノウハウを強みに、お客一人一人に安心、安全、信頼を感じてもらえる高品質なものづくりを追求している。

需要拡大に伴い、09年より生産高800億円に対応可能な生産体制を築く『K800プロジェクト』をスタート。生産エリアの拡大や衛生環境の拡大を目指し、15年には工場の敷地内に新たに資材厚生棟を設立し、これまで生産棟内に設置していた資材倉庫や食堂、事務エリアを資材厚生棟へ移動させることで生産棟を独立させた(現第二生産棟)。そこに主力商品の「薬用スキンコンディショナー エッセンシャル」(以下「スキコン」)や乳液の自動化ライン、メイクセル生産エリアを新設するなど、生産能力を大幅に拡大した。

さらに16年には、近年の国内外の需要増加への対応を図るため、事業所では生産高1200億円に対応可能な『K1200プロジェクト』を始動。20年7月の竣工・稼動を目指して、スキンケアのバルク製造と、「スキコン」や乳液などの大量生産品に特化した新生産棟の建設に着手した。

今回完成した新生産棟は、20年8月より稼動。地上4階建て、延べ床面積1万2598㎡の新生産棟では、「生産力の向上」「品質の維持」 「自動化の推進」をプランニングコンセプトにしており、 第二生産棟と併せてスキンケアの生産能力を1.3倍に引き上げるとともに、医薬品レベルの品質管理を実現させるなど、生産体制の強化を実現する。