ユニ・チャーム(製)、PALTAC(配)、薬王堂(販)の3社協働で実施した、業界初となる「キャリーを活用した一貫ユニットロード化」の取り組みが評価され、製・配・販連携協議会から「サプライチェーン イノベーション大賞2020」の「大賞」を7月3日に受賞した。
製・配・販連携協議会とは、メーカー(製)、中間流通・卸(配)、小売り(販)の協働により、サプライチェーン全体の無駄をなくすとともに、新たな価値を創造する仕組みを構築することで、産業競争力を高め、豊かな国民生活に貢献することを目的に2011年5月に設立された協議会で、経済産業省が事務局を務めている。
また、「サプライチェーン イノベーション大賞」とは、同協議会が、国内におけるサプライチェーン全体の最適化に向け、製・配・販各分野の協力の下で優れた取り組みを行い、業界をけん引した事業者に対しその功績を表彰するものだ。
同業界における流通過程(メーカー〈製〉→中間流通・卸〈配〉→小売業〈販〉)において、商品の移動にパレットやカゴ車、キャリーなど異なる種類の什器を使用するのが通例となっている。今回の3社の取り組みは、製・配・販の相互協力により、異なる種類の什器に代えて一貫して「キャリー」を活用することにより、配送効率化とともに、流通過程の各所で発生していた積み替えなどの作業回数を減らし、作業者・ドライバーの負担軽減と労働時間の減少(従来比約60%減)を実現。これにより、サプライチェーン全体の最適化・効率化を図ることができた。また同時に、働き方改革やホワイト物流の推進などにもつながっており、持続可能な社会に向けた、SDGsの達成にも貢献することになる。
ユニ・チャーム、PALTAC、薬王堂の3社は、今後も製・配・販が協働で創意工夫を図り、サプライチェーン全体の無駄をなくすとともに、新たな価値を創造する仕組みを構築していく考えだ。