ファンケルは、今年4月の通信販売におけるサプリメントの売り上げ動向を、新型コロナウイルスがまん延する前の前年同時期と比較した結果を4月27日に公表した。結果によると、新型コロナウイルスの感染拡大や外出自粛という社会生活の大きな変化に伴い、人々の意識も変わったためか、健康維持に欠かせない必須栄養素のサプリメントや、免疫への働きが注目されるサプリメント、食べ過ぎや飲み過ぎを気にする人へのサプリメント、抗ストレスや睡眠系サプリメントなどの売り上げが上がっていることがわかった。

また、サプリメントを定期的に届けるサービスの利用も増えおり、日常的なサプリメントの摂取で健康維持を目指す人が増えていることもわかった。さらに、今年のゴールデンウィークは、政府から外出自粛が強く要請されており、家で過ごす時間が増えるため、ファンケルは、食べ過ぎや飲み過ぎに対応する「カロリミットシリーズ」や「内脂サポート」、手軽に栄養が摂れる「青汁」などの”巣ごもりサプリ”の需要が増えるとみている。

通信販売で売り上げが上昇したサプリメント ベスト 10(2020 年 4 月 1 日~ 23 日の 売り上げを 前年の同期間と比較)

1 ビタミンD 218.3%増
2 牡蠣&ウコン たのもし 88.9%増
3 プロポリス 78.4%増
4 20代からのサプリ(女性用) 75.7%増
5 ビタミンC 71.7%増
6 マルチビタミン&ミネラル 52.6%増
7 カロリミット 47.3%増
8 20代からのサプリ(男性用) 45.6%増
9 ハイグレードビタミン 44.2%増
10 基本栄養パック 43.9%増

最も売り上げの伸びが顕著なのが「ビタミンD」で、前年同時期に比べ3倍以上伸びている。約8割増となった「プロポリス」とともに 免疫への働きが注目されたことが影響していると思われる。この他に目立つのが、健康維持に欠かせない必須栄養素であるビタミン・ミネラルの伸長だ。「ビタミンD」の他、「ビタミンC」が7割増、「マルチビタミン&ミネラル」が5割増、「ハイグレードビタミン」も4割超の伸びで、必須栄養素を充足させて感染症への対策をしようというニーズが伺える。必須栄養素などをアソート(個包装)した、「20 代からのサプリ(男女)」もそれぞれ、4 割、7 割超と高い伸びで「基本栄養パ ック」も4割増と好調だ。不足しがちな必須栄養素をサプリメントでうまく補う消費者が増えているためと思われる。

外出自粛の影響が推測されるのが、お酒を飲む人に人気のサプリメント「牡蠣&ウコン たのもし」が約9割増となっている点だ。自宅でお酒を飲む機会が増えたことが原因と思われる。糖や脂肪の吸収を抑える「カロリミット」が約5割増となっていることは、 外出自粛で食べ過ぎが気になっているためだろう。