花王グループは、新型コロナウイルス感染症予防に必要な衛生関連製品の増産を、グループ一丸となって進めている。特に消毒液は1月後半から大きな需要が発生し、全力で増産してきた。ただ、それでも全く足りないのが現状であることから、増産と並行して、これまでの概念に捉われない新たな生産・供給体制の構築を進め、その確立にこぎつけた。

具体的には、生産可能な工場すべての活用、既存容器の緊急活用による詰め替え品の提供、ボトルの一部自製化等。順調に稼働できれば、4月後半から、これまでの20倍以上の増産が可能となる。これにより、病院・施設等、逼迫している需要に対応するとともに、家庭にも届けられる見通しだ。

生産可能になった工場の一つ、和歌山工場

今回の取り組みについて花王は、「花王グループだけでできることではありません。ご協力いただいております企業との協業や同業の皆様との支えあいがあってこそです。今後も、政府・行政や工業会、関連企業と密接に連携してゆきながら、進めてまいりたいと考えています」とコメントしている。

また、日本以外でも、消毒液の生産を開始する予定。まずは、病院等への寄贈品の生産をドイツから行い、早急に各地域へ生産を拡大していく。

花王グループでは、今後の感染症予防の高まりを踏まえ、暮らしのキレイを守る「プロテクトJAPAN」活動を推進していく。同活動は、花王グループのESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」のソーシャルイノベーション(感染症予防による社会への役立ち)を実践する取り組みで、グローバルに拡げていく考えだ。

「生活者が安心して日々暮らすことができるよう、全社一丸となってこの取り組みを進めてまいります」(花王)