ブランドを象徴する商品が業績を支え始めた

――2018年1月の社長就任から事業改革に挑んでいますが、成果は出ていますか。

小林 一言でいえば、オルビスの事業ドメインを転換しているんです。オルビスは長らく総合通販のビジネスモデルを志向してきて、化粧品から食品、キッチン洗剤まで扱っていました。キャンペーンを頻繁に打つことでお客様の購買意欲を刺激する従来の手法は、時代とともに通用しづらくなり、14年からブランド再構築に着手。つまり、価格(お得)訴求から価値訴求に転換したわけです。そのアクセルを本格的に踏んでいるのが、いまの改革で、オルビスをビューティブランドへと進化させようとしています。まずブランドの提供価値を加齢に抗うのではなく、自分らしく年齢を重ねる「SMART AGING(スマートエイジング)」に、ブランドメッセージを「ここちを美しく。」に定めました。これらを示す象徴商品として、スキンケアシリーズ「オルビスユー」と日本初の肌へのトクホ「オルビス ディフェンセラ」を前面に打ち出したところ、19年のベストコスメで、前者が47冠、後者が17冠を獲得。これは以前のように総合通販と見られていた時にはありえないことで、オルビスがスキンケアを軸としたビューティブランドとして市場に認められ始めた証だと思っています。

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