P&Gジャパンは、廃プラを活用し、東京2020の表彰台を作成するプロジェクト「みんなの表彰台プロジェクト」を6月19日から開始する。それに先立ち同月13日に、東京・晴海トリトンスクエアにおいて東京2020組織委員会との合同記者会見を開催した。
P&Gジャパンは、6月19日から全国のイオングループ店舗2000店に回収ボックスを設置し、アリエール、ジョイ、パンテーンの廃棄容器を回収。それらを活かし表彰台を製作する。リサイクル容器で表彰台を作成するのは世界で初めての試みとなる。
記者会見では、東京2020組織委員会の森喜朗会長がまず登壇し、今回のオリンピック・パラリンピックで都市鉱山から採取した金属を活用し、メダルを作成することを説明。そのほかにも、自然災害に被災した地域の木材を使って聖火リレーのトーチを作成するなど、環境に配慮したオリンピック・パラリンピックとして取り組みを進めているなかで、ワールドワイドオリンピックパートナーでもあるP&Gがリサイクルプラスチックを活かし表彰台を作成する取り組みに賛同したことを明らかにし、「スポーツは未来を変える力がある」ことを強調した。
続いて登壇したP&Gジャパンのスタニスラブ・ベセラ社長は、今回の取り組みによりプラスチックごみが国の誇りのシンボルになることやプラスチックごみが削減できるものであることを力説するとともに、今年秋からは日本の海岸で回収した、いわゆる海洋プラスチックをジョイの容器として活用することも明らかにした。
会見にはP&Gオリンピック・パラリンピックプロジェクト熱血応援リーダーの松岡修造氏、東京2020組織委員会スポーツディレクターの室伏広治氏、空手組手女子全日本強化選手の植草歩選手、パラトライアスロン日本代表の秦由加子選手の4名によるトークセッションも実施。室伏氏は、今オリンピック・パラリンピックに新種目として追加されたサーフィンの選手の環境意識の高さを紹介し、「新しいものを持ち込んでくれる」と語ったほか、植草選手、羽田選手がそれぞれ「リサイクルされた表彰台の一番高いところに立つ」「表彰台に上がれるように頑張る。このプロジェクトに関わったことは、そういう流れなのだろう」と決意を表明。松岡氏も「プロジェクトに参加することで表彰台を作成するといった意識が共有できる。みんなで取り組むことはすごく大事」と力を込めた。