「1人でも多くの女性に正しい綺麗を」をミッションに、植物を独自に活用した原料の開発と化粧品OEM製造を行うサティス製薬は、柑橘類で初の化粧品原料「四万十ぶしゅかんヘスペリジン」を開発した。

柑橘には、ヘスペリジンなどの有効成分が豊富に含まれていることが知られている。そこで同社は一般的に広く知られている柑橘と四万十ぶしゅかんのフラボノイド含有量を独自に比較。すると、四万十ぶしゅかんは有効成分フラバノン総量が柑橘No.1であることがわかった。また、フラボノイド内のヘスペリジンが多いだけでなく、ヘスペリジンのアグリコン(配糖体のグリコシル基が水素原子に置換された後に残る非糖部分)である高浸透型ヘスペリジン(低分子のヘスペレチン)も豊富に含んでいることが判明している(同社調べ)。

そこで同社は、四万十ぶしゅかんの搾汁残渣を活用し、配糖体であるヘスペリジンのほか、高浸透ヘスペリジンが含まれている新規化粧品原料「四万十ぶしゅかんヘスペリジン」を開発。高浸透ヘスペリジンは通常のヘスペリジンより抗酸化作用を発揮するなど、多彩なアンチエイジング効果が期待できる。また美白についても、高浸透ヘスペリジンは通常のヘスペリジンとは異なるアプローチで美白作用を発揮することが判明。「四万十ぶしゅかんヘスペリジン」はW美白効果が期待できる原料と言えそうだ。

現在、四万十市役所、四万十ぶしゅかんの復活と産地化を目的とする四万十ぶしゅかん社、そして生産者の四万十ぶしゅかん生産者組合がアライアンスを組み、地域ブランドの創出に向けた取り組みを行っている。四万十ぶしゅかんを使った商品開発をはじめ、高齢者の労働力の活用、耕作放棄地の有効活用などに力を入れており、今回の原料開発も四万十ぶしゅかんの知名度向上を目的とした活動の一つである。

サティス製薬は、今後この化粧品原料をOEM製造を通じて数多くの化粧品に配合していくとともに、さらなる有効性評価試験を実施し、高性能な共用原料(化粧品・食品)としても活用し、四万十ぶしゅかんの認知度向上に貢献していく考えだ。