ポーラ・オルビスグループのポーラ化成工業は、天然の粘土鉱物に由来する「板状の粉体」に「花粉の肌への付着を抑える機能」があることを発見し、3月5日に公表した。同粉体は静電気を帯びにくく、肌に起こる静電気を抑制することで花粉の付着を抑えるという。

肌はもともと、衣類などとの摩擦により静電気を帯びやすく、空中に浮遊する花粉などの微粒子を引き寄せる性質を持つ。ポーラ化成工業は、静電気を帯びにくい平らな粉体(板状粉体)で肌を覆うことで花粉をブロックできるのではないかと考え、検証を進めた。検証では、人工皮革に静電気を帯びさせてから花粉の付着率を測定。その結果、同粉体が、花粉の付着率を無塗布の3分の1にまで抑制することがわかった。人間の肌でも同じように花粉の付着を抑える働きが見込める。

なお、同粉体は、すでにポーラ・オルビスグループの敏感肌専門ブランド「DECENCIA(ディセンシア)」で展開している独自技術「ヴァイタサイクルヴェール」などに使用されている。同技術は、ダニアレルゲンなどを物理的にブロックすることもわかっており、様々な外部刺激に対し、高いバリア機能を発揮することが期待できる。今後、新たに発見した「花粉の肌への付着を抑える機能」を生かし活用の幅を広げていく考えだ。