湧永製薬は、記者セミナーを3月4日に、東京都千代田区の帝国ホテルで開催。熟成ニンニク抽出液に関する最新研究成果を公表した。まず同社学術部の奥平正泰部長が「歯周病に対する熟成ニンニク抽出液の臨床研究成果」のテーマで発表。熟成ニンニク抽出液の抗炎症作用等に着目して臨床研究を行った結果、出血傾向等の歯肉炎症状が明白に改善されたことが確認されたという。

続いて、同社中央研究所の松友利暁主幹研究員が「熟成ニンニク抽出液について~特徴的な化合物とその働き~」のテーマで発表。熟成ニンニク抽出液に含まれている硫黄化合物の一つ「S-1-プロペニルシステイン」が、抗炎症作用、抗酸化作用、血圧降下作用を示したことを紹介した。

発表会の最後に、湧永寛仁社長が登壇し、ドイツで熟成ニンニク抽出液での医薬品製造販売承認を申請中であることについて言及。熟成ニンニク抽出液が医薬品原料として認められれば、国内外での新たな展開も見込める。湧永社長は「来年の今頃にはいい報告ができるように、全社一丸で取り組んでいる」と述べ、期待を込めた。

湧永寛仁社長