クチュールブランドの中でもその存在感を増すイヴ・サンローラン・ボーテ(YSL)は、リップ製品の大ヒットで百貨店に若年層を取り込む牽引力となってきたが、この数年は単品ヒットから脱却すべくブランディングの強化にも注力してきた。ブランドが必要とする顧客層の取り込みにも成功しており、バランスのよい成長を遂げている。昨年は、ブランディングに向けて「体験」と「対話」をメインストラテジーに掲げた。体験では、YSLビューティホテルのような、楽しみながらブランドを体感できるイベントを実施したほか、エンターテインメント性のある体験を意識したブティック(ルミネ2デアトゥステージ)のオープンや、百貨店ではよりブランド体験できる空間を目指し14店舗をリニューアル。また対話では、ファン化・ロイヤル化を意識し、顧客のライフステージに合わせたコミュニケーションを導入した。製品面ではヒーローに軸を置きつつ、クロスカテゴリーを推進し、フェイス、フレグランスによるブリッジも順調だ。中長期的なブランドの基盤づくりが整った今期は、昨年までの施策を踏襲しつつ、さらに体験と対話に重点を置いた展開を目指す。

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