花王グループは、2019年2月より、誰もが気持ちよく暮らせる社会と世界中の人々の清潔で衛生的な生活の実現をめざし、国連人口基金(UNFPA)とパートナーシップを組み、「ウガンダ月経衛生環境向上プロジェクト」の支援を開始することを発表した。
国産の生理用ナプキンを製造するウガンダの若手社会起業家5人が立ち上げた「エコスマート」へ資金を提供し、衛生面で困難に直面しているウガンダの女性が、活力を持って快適に暮らせるよう働きかけていく。花王はこのパートナーシップにより、持続可能な開発目標(SDGs)の目標3「すべての人に健康と福祉を」、目標5「ジェンダー平等」への貢献をめざす。
アフリカには、貧困により生理用ナプキンを購入できず、使い古した布の切れ端や植物の葉などを代用している女性が多くおり、なかには、代用品を使用することで深刻な感染症にかかる人もいる。また、少女が生理用ナプキンを使用できないために生じる衣類の汚れを気にして、学校を休むことで授業についていけなくなり、退学することも少なくない。
こうした状況のなか、エコスマートは、「すべての女性が月経期間を衛生的かつ活動的に、尊厳を持って過ごしてほしい」という思いをもって、低価格な生理用ナプキン「エコスマートパッド」の、ウガンダ国内での製造・販売を目標としている。花王はエコスマートを支援することで、ウガンダの女性が継続的に生理用ナプキンを使用でき、月経期間をより衛生的で快適に過ごせるようになることを期待する。また、少女が月経期間中も学校に通い、男女ともに等しく学べる環境は、社会全体のさらなる発展に寄与すると考えている。
UNFPAウガンダ事務所のAlain Sibenaler(アラン シベナラー)事務所長は、「UNFPAは少女や女性たちの権利を守るため、政策づくりから実行まで総合的なパッケージを提供しています。花王が、少女たちにソーシャル・イノベーションもたらす事業のひとつである適切な月経衛生環境の向上を支援してくれるのは、とても心強い」と、今回のパートナーシップに期待を寄せる。花王執行役員ESG部門統括のDave Muenz(デイブ マンツ)氏も「急速な発展が見込まれるアフリカにて、今後を担う人々のより衛生的で快適な生活に貢献できることは大変意義のあることだと考えています」と語っている。
花王グループは、花王らしいESG活動をグローバルに展開し、世界の人々の喜びと満足のある豊かな生活文化を実現するとともに、社会のサステナビリティ(持続可能性)への貢献に取り組んでいく姿勢だ。