ファンケルは、フェルラ酸とαGPC、イチョウ葉エキス、ビタミンCを含む食品(以下「フェルラ酸を含む食品」)を継続して摂取することが、軽度認知障害を有する高齢者に対して、認知機能の緩和と日常の心理・行動に、良い影響を与えることを臨床試験で確認した。同研究成果は、日本認知症予防学会誌(Vol.8 No.1, 2018)に掲載された。

同社は、高齢化の進む日本において、認知症の予防と改善は健康寿命を延ばすという観点からも重要な課題と捉えており、認知症のケアを目的とした研究を8年前から行っている。その中でフェルラ酸が、認知症の発症原因の1つである「リン酸化タウタンパク質」の蓄積を低下させる作用があることを既に発見している。

今回は軽度認知障害の65歳以上の68人を対象に試験を行った結果、フェルラ酸を含む食品を継続的に摂取することで、高齢者の認知機能の低下を緩和し、それに伴う日常生活の質の低下に良い影響を与えることを明らかにした。同社は今後も認知障害に関する、より効果の高い原料開発やメカニズムの解明と言った基礎的な研究を進め、より良い製品開発に取り組む姿勢だ。