マツモトキヨシホールディングスは、同社の連結子会社であるぱぱすの元従業員が医療用医薬品の窃盗行為を行っていたことを明らかにした。

同不正行為が発覚後、他の子会社を含め調査を実施するとともに、外部専門家を交えた再発防止策の策定等、対策に当たっていた。

当該不正行為の概要は、ぱぱすの調剤業務管理者であった元従業員が昨年9月、該当する調剤薬局の営業時間外に店舗に侵入し、医療用医薬品を窃取し、現金卸に転売していたもの。窃取された医療用医薬品には麻薬及び向精神薬取締法、覚せい剤取締法で規制されている医薬品は含まれていない。元従業員はすでに懲戒解雇としており、今後は刑事責任を含めその責任を追及していく。

また、本件調査においては、ぱぱす以外の連結子会社で同様の不正行為はなかったことを確認。

今回の不正行為による2019年3月期の連結業績に与える影響はなく、被害額も軽微だったが、医療用医薬品を取り扱う調剤事業の管理者が行った不正行為であることから、今回の公表に至った。

マツキヨHDでは、データ照合をはじめとした慎重な調査を必要としたことに加え、厳格かつ綿密な再発防止策およびその実施、警察への捜査協力の関係から、公表まで一定期間を要したとしている。

今回の不正行為を受け、マツキヨHDでは外部専門家の助言を受け、子会社の管理、監査体制の一層の強化を図るため、調剤組織体制をホールディングスに集約化するとともに、調剤室の監視体制を強化するなど、再発防止の徹底に取り組んでいる。