ファンケルは、筋肉から分泌されるホルモン「マイオカイン」に着目し、皮膚組織との相互作用についての研究を行うなかで、精油の中にある機能成分が「マイオカイン」の分泌を促進することを発見するとともに、肌の弾力維持やコラーゲン産生にかかわることについても確認したことを明らかにした。

「マイオカイン」は筋肉のきや温度などの適切な刺激によって分泌量が増え、逆に筋肉の動きが少ないと分泌が低下するといわれている。今回の研究では、運動不足などで筋肉に蓄積する乳酸を用いて、蓄積量の異なる環境を再現して「マイオカイン」の分泌量を調べた結果、乳酸の濃度が高いほど分泌量が減少することが判明した。

また、この関係性を用いて「マイオカイン」の分泌量を増加させる成分を探索した結果、精油として化粧品の成分にも使用されるローズマリー油やカミツレ油、ニュウコウジュ油に、乳酸の蓄積により低下したマイオカインの分泌量を回復させ、さらに増やす効果までを持つことが明らかになった。

同社は今後も、「マイオカイン」と皮膚機能の研究を進め、今までにない新しい切り口のアンチエイジング効果を発揮する化粧品開発に応用していく見通しだ。