佐藤久美子(さとう・くみこ)

1996年から化粧品輸入ビジネスに従事。「スイスライン」「ユイルエボーム」といったブランドを日本市場に導入。エコサート認証コスメとの出会いをきっかけにオーガニックコスメのセレクトショップ「オーガニックマーケット」をオープン。1999年よりSLJ代表取締役。

ひときわ目を引く「ホーランド&バレット」の存在感

生産工場の視察のために一年ぶりに訪れたロンドン。爽やかな初夏を満喫するつもりが、ヒースロー空港の温度計は15度。寒い。夏日が続いている東京との気温差に驚き、震える。昨年は半袖だったのにと、ボヤきながら上着のファスナーをしっかり首まで締めて打ち合わせに向かう。気候はやはり異常、地球の温暖化対策、環境保護はひとごとではない。ミーティングでは、「植物原料が思うように手に入らない」と、生産スケジュールが遅延している要因に原料調達問題が挙げられ、収穫高の減少や価格、輸送コストの高騰が話題となり、日本で起こっているコメ問題について話しているような既視感に陥る。どうやら良質なオーガニックの植物原料が取り合いになっているようだ。せっかく価格で張り合えるオーガニック製品が登場してきたというのに。三歩進んで二歩下がっているかのよう。

打ち合わせを終え、まだ明るいロンドン中心部に向かう。セルフリッジに入る手前に、オーガニック感たっぷりのお店「ホーランド&バレット」(Holland & Barrett)を見つける。オックスフォードストリートに面した好立地、緑の植栽あふれたヘルス&ビューティーショップだ。こんなビジュアルのお店だったかなあ、と思いながら入ると、ダークグリーンのおしゃれエプロンを身に着けたスタッフが笑顔で迎えてくれる。

ホーランド&バレット


オーガニック売り場として存在感を高めている

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