ケリングは3月13日、第1回「ケリング・ジェネレーション・アワード・ジャパン」の授賞式を東京・虎ノ門のTOKYO NODEで開催した。

同アワードは2018年に中国からスタートしたもので、今回は既存のバリューチェーンに挑戦し、社会や環境にポジティブなインパクトをもたらす可能性を秘めた、日本国内の有望なスタートアップ企業やテクノロジーの発掘を目的とする。

アワードでは、ファーメンステーションが最優秀賞を、アンフィコが第2位を、アルガルバイオが第3位をそれぞれ受賞したほか、マイクロバイオファクトリーが特別賞に選出された。

ケリングのフランソワ=アンリ・ピノー会長兼 CEO は、日本での開催について次のように述べた。

「グループのビジネスにおいて重要な拠点であり、イノベーションとクラフツマンシップに対する深い理解のある日本という国において本アワードを開催することは自然な選択でした。私たちは、ラグジュアリーがより持続可能なモデルへと移行する中で、イノベーションが重要であると強く信じ、このケリング・ジェネレーション・アワードを通じて、ファッション業界の新しいパラダイムに貢献できるアイデアやソリューションを促進したいと考えています」(ピノー氏)

また、最優秀賞を受賞したファーメンステーションの酒井里奈代表取締役は、受賞スピーチで次のようにコメントした。

「本当に感慨深く、誇らしい気持ちです。16 年間がんばってきたこのチームを誇りに思っています。ケリングという世界の最先端のサステナビリティのプログラムを行う会社からこのようなチャンスをいただき、大変うれしく思います。今、世界でサステナビリティに対する逆風がある中、サステナビリティビューティーという領域で、我が社も貢献していけたらと考えています。本当にありがとうございました」(酒井氏)

審査員の1人であるケリング チーフ・サステナビリティ・オフィサー兼渉外担当責任者のマリー=クレール・ダヴー氏は、日本のスタートアップ企業について次のように述べた。

「持続可能なイノベーションを発掘し、表彰することを目的とした、ケリング・ジェネレーション・アワードの日本初開催を誇りに思います。日本のスタートアップ企業は新しいテクノロジーと日本のクラフツマンシップが、同じ組織の中に存在できる点が大変ユニークな部分だと考えます。日本には洗練されたマーケットがあり、スタンダードのクオリティが世界でもトップクラスである点も、日本のスタートアップの特徴だと感じます」(ダヴー氏)

各賞の発表前には、ピノー会長兼CEOと、日本発バイオスタートアップSpiberの関山和秀代表執行役による対談も行われた。

授賞式の後には、ファイナリスト11社の革新的な技術やケリングの各ブランドのサステナビリティへの取り組みについての商品や写真の展示が行われ、多くのゲストがファイナリストたちの話に興味深く耳を傾けていた。