中国は、中長期の経済対策をまず立てる。だからといって、目の前の対策を疎かにはしていない。かつての大失敗があるからだ。

毛沢東時代、1958年に人民公社を作った。社会主義の理想を求めてだった。大躍進政策としての長期目標を打ち立てた。例えばダムづくりに、億単位の民衆を動員した。ところが、その後の3年間、59年から61年にかけて、深刻な自然災害を受けて、中国では餓死者が数百万人も出た。1千万人を超えたという説もある。地方政府はダムづくりなど手柄を誇示する裏で、目の前の対策を怠っていたことを隠した。その結果、凶作対策と救済が大幅に遅れ、餓死者が続出した。鄧小平時代に入り、目の前の対策も講じるようになり、経済的な躍進を遂げたのだった。

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