日本の化粧品容器メーカーが泥沼の価格競争に陥っている。ことの始まりは2019年の中国EC法の施行である。中国政府が個人で営むネット通販業者に登録と納税を義務付けたことで、税金逃れをしていた人々が越境代理購入をストップ。さらにコロナ禍でインバウンド需要が消失した結果、国内化粧品市場では化粧品の販売量が落ち、容器の需要が減った。そこに韓国や中国から低価格の容器が流入し、価格競争に拍車がかかった。しかし、昨今の円安で海外製品は値上がりしている。にもかかわらず、海外製品を購入する日本企業は減らず、国内メーカーは価格を下げて受注しなければいけない。「以前の容器メーカーは、手間がかかる少ロットの取引を代理店や商社に丸投げしていた。しかし、最近は中間マージンが惜しいのか、1000個の発注でも直で取引するようになっている」と容器業界関係者は強調する。

日本企業の苦戦は、海外勢の競争力が高まっていることに起因する。例えば、日本製の容器は高品質が特徴で、それが高価格の理由だった。ところが「金型さえ作ってしまえば、その後の工程で付加価値を高める余地が少ない」と容器業界関係者は言う。つまり、日本の強みだった金型の精度は、海外勢が容易に真似できるようになった。依然として海外製は不良品が多いといわれる。それでも品質の差が縮まっているから、円安が進んでも海外製を買う日本企業が後を絶たない。そのため価格競争は収まらない。

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