第一三共ヘルスケアは、働く女性のがん患者を対象とした「肌ケアセミナー」を2025年2月2日に、東京・日本橋のAP日本橋において開催した。

同セミナーは、がん治療による肌トラブルに悩む患者のQOL(生活の質)向上に貢献することを目指すもの。今回で8回目となるセミナーには約30名のがん患者およびがん経験者が参加した。

セミナーの冒頭、第一三共ヘルスケア広報部の上吉川奈央氏があいさつ。「適切な肌ケアを実践している患者の多くが、心理面でもポジティブな変化を感じていることが明らかとなりましたが、一方では具体的なケア方法がわからないという課題も浮き彫りになりました」と述べ、適切な肌ケアの理解、浸透、実践を目的に開催していることを明らかにした。

続いて、看護師の東島愛美氏が、「抗がん剤治療中から取り入れたいスキンケアについて」のテーマで講演。皮膚の構造と抗がん剤による基底層のダメージに起因する肌トラブルについて伝えるとともに、肌ケアで重要な洗うケア(保清)、塗るケア(保湿)、防ぐケア(保護)の三つのケアについて詳しく伝えた。

その後、アピアランス・サポート東京アピアランス・サポート相談室の村橋紀有子室長が、「デリケートなお肌のためのセルフエステフェイスケア」と題し、同センターの活動を紹介。「自信と安心感の向上」「リフレッシュとストレス軽減」「健康的な印象と生活リズムの維持」「治療生活の快適さの向上」「心の余裕と人間関係の充実」といった肌ケアの五つのメリットとして示した。後半はネイルケア、フェイスケアの実践。リンパと静脈の流れを促す巡活マッサージによるホームケアのポイントを、参加者が体験して具体的なケアの手法の理解を深めた。

第一三共ヘルスケアでは、今後も同セミナーを通じてがん患者のQOL向上に貢献していく考えだ。