第一三共ヘルスケアは、4月1日付の代表取締役社長人事に関し、3月29日に会見を実施した。
冒頭あいさつに立った吉田勝彦前社長は、「社長就任5年間はコロナ禍の影響を大きく受けその対応に奔走。そしてようやく出口が見え始め、事業環境が大きく変化する転換期を迎えようとするこのタイミングでバトンを渡す。それが再び上昇基調を描き始めた第一三共ヘルスケアの成長をより加速させるという上で最適と判断した」と、社長交代の理由を説明した。
内田高広新社長は、第一三共ヘルスケアの現況と今後の方針について説明。2023年度は、解熱鎮痛薬カロナールAの発売とベトナム進出などにより売上高は過去最高の746億円超の見通し。また、24年度は成長スピードをさらに加速させ売上高800億円を目指すことを明らかにした。
さらに、今後の経営方針として、●OTC医薬品で圧倒的なシェアNo.1を目指す●機能性スキンケア・オーラルケアのさらなる拡大●持続的成長に向けた新ブランド、新規事業、新たなアライアンスの創出●科学的根拠に基づいた製品・サービスを提供する高付加価値なヘルスケアカンパニーを目指す●社員が心の底から誇りに思える会社を作り上げる、の五つを掲げた。
「健康寿命の延伸が求められるなか、セルフケア、セルフメディケーションの役割は今後、ますます大きくなっていくものと考えられる。われわれは生活者の近くで、誰もが健康であり続けられる社会づくりに貢献してまいります」(内田新社長)★
月刊『国際商業』2024年06月号掲載