エステーは、2022年7月15日に締結した北海道が推進する「ほっかいどう企業の森林づくり」協定に基づき、第3回となる「植樹会」および「木育教室」を5月10日に北海道厚岸町登喜岱で実施した。

「ほっかいどう企業の森林づくり」協定は、北海道釧路総合振興局と森林整備事業の北都との三者間で締結している。これにより、森林整備や木育活動などの“森林づくり”を行うとともに、道有林釧路管理区内の整備区域のネーミングライツ命名権取得により、「エステークリアフォレストの森」と命名している。「植樹会」および「木育教室」は 2022年10月5日に初めて実施し、今回が3回目の実施となる。

「植樹会」と「木育教室」には、北海道釧路総合振興局長の木村英也氏、北都代表取締役の山﨑正明氏、厚岸町立厚岸小学校の児童・教員、そしてエステーから上月洋社長や社員らが出席した 。

「エステークリアフォレストの森」は、厚岸霧多布昆布森国定公園内の北海道釧路総合振興局が所管する道有林地のうち、厚岸町登喜岱道有林釧路管理区16林班の1.74ヘクタールが対象で、今回の「植樹会」では、トドマツの苗木320本の植樹が行われた。これにより3年間で約1000本の苗木が植樹された。なお、トドマツの植樹は、2022年度から5年間かけて行い、2027年度からの5年間を育樹期間として設け、森林整備を推進していく。

また、厚岸町立厚岸小学校の児童、教員を対象に、厚岸町生活改善センターにて「木育教室」を実施した。エステーRD本部フェローの金子俊彦氏より、独自の抽出装置を用いたトドマツ精油抽出のデモンストレーションや、森林の未利用資源から生まれた製品についての説明を行った。さらに、木育マイスターの髙山真由子氏の指導のもと、トドマツの精油を利用した鳥のさえずりに似た音を出すことができる“バードコールの木工作体験を行った。こうした木育活動は、5年間(2022年度~2026年度)にわたり、毎年実施していく予定だ。

「植樹会」と「木育教室」に参加した児童と教員からは、感想として「植樹をしたことで、木を育てることの大変さを知った」「タイムカプセルみたいで、将来に成長したトドマツを見るのが楽しみ」「授業で厚岸町の自然について学んではいたが、実際に体験することで、自分事として環境に目を向けるきっかけになったと思う」などの声が上がった。また、木育マイスターの髙山真由子氏は「木育教室を通して、未利用の木材が有効活用できることを学び、北海道の木の価値を知ってほしい」という声が寄せられた。

エステーでは、北海道のトドマツから抽出した空気浄化作用に優れる「機能性樹木抽出成分」を活用する「クリアフォレスト事業」を2011年から進めており、2022年の「ほっかいどう企業の森林づくり」協定締結に先立ち、2015年1月には釧路地域の活性化に向けて協働事業に取り組むことを主旨とする包括連携協定を北海道釧路総合振興局および北都と締結し、各種協働事業に取り組んできた。北海道の森林は、全国の森林面積の約4分の1を占め、針葉樹や広葉樹など多くの樹木がある。森林には、住宅資材や紙の原料、国土の保全、二酸化炭素の吸収、野生動物の住処などの役割があり貴重な財産だ。

こうした財産を将来に引き継ぐため、「ほっかいどう企業の森林づくり」は社会貢献活動として森林の整備に取り組む企業・団体等の支援を受け、協働による森林整備を行っていく事業となっており、エステーにおいてもESGを重視した活動に積極的に取り組み、社会課題の解決に貢献していく。