プレゼントしやすい中価格帯で勝負
高級感のあるネイビー基調のマットなデザイン――。店頭で一際目を引く「EVOOCH(エボーク)」は2023年4月にデビューした美容家電の新興ブランドだ。デビュー直前にSNS(TikTok)で配信した全10話のショートドラマは再生回数が381万回を記録。家電量販店・雑貨店など全国150店舗の店頭に置いた什器は、日本で唯一かつ最大のPOP広告コンテスト「JPM POPクリエイティブ・アワード2023」で金賞を獲得。ブランド誕生からわずか1年だが、美容家電市場で目立つ存在になり始めている。
エボークを立ち上げたのは、生活雑貨やフレグランス、インテリア家電などを手掛けるライフオンプロダクツである。コロナ下の健康意識やおうち美容の高まりに加え、「男性の美容意識の顕在化、美容家電の家族シェア、美容の低年齢化による市場拡大」(池田祐一社長)を見込み、20年から参入を検討。従来の単品特化型のモノづくりではなく、美容家電では六つの商品を同時発売。それぞれの商品で顧客と出会うとともに、統一感あるブランドの世界観を打ち出し、ファン化を促すことで、2品目、3品目の購入を後押しする考え。ハードを売り込むだけでなく、持続性のある事業構造になるように工夫を凝らしている。
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