「メルトシーズン」の強み
エスティ ローダーは昨年12月15日、新興企業を対象とした傘下のファンド、ニューインキュベーションベンチャーズ（NIV）を通して、中国の高級香水ブランド「メルトシーズン（melt season）」の少数株式を取得したと発表した。持ち分や取得額は明らかにされていない。同社は昨年9月にもNIVを通じて中国のインフルエンサーでリアリティ番組のスターである周揚青（グレース・チョウ）が立ち上げたクリーンビューティブランド「コードミント（Codemint）」にも出資を行った。わずか3カ月余りで二つの中国新興ブランドに投資を行ったNIVのスピードと情熱は、中国の化粧品消費が鈍化している現在では非常に注目を浴びており、大きな話題を呼んでいる。
上海太原路に開設されたメルトシーズンのブランド旗艦店
メルトシーズンは誕生してから4年に満たないが、資本市場ではすでに大きな注目を集めている新興ブランドだ。2020年にワン・キャピタルが主導したシードラウンド、22年にブリーズ・キャピタルが主導した1000万元以上のエンジェルラウンドにおいて資金調達を行うことに成功した。エスティ ローダーは「メルトシーズンは中国の美学と価値観を現代的に再解釈し取り入れているアイデンティティーを感じさせるブランドであり、当社の企業文化ともマッチする」と同ブランドを高く評価している。
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