「333戦略」の推進が奏功

昨年12月16日、エイボン中国は北京で記者会見を開き、同社の2019年の業績と20年の戦略計画を発表した。エイボン中国市場部の姜瑞昌総経理は、「エイボン中国は過去3年間にわたり安定的な成長を成し遂げており、『グローバルビジョンとローカルアクション』という経営理念に基づき、〝333戦略〟を持続的に推進してきた。つまり、中国で積極的な商品開発を通して新たな成長を加速させたことがエイボンの現地化経営のキーワードになった」と述べている。

実際にこれまで、エイボンの中国市場での変化対応力不足が叫ばれるなか、中国から撤退するといううわさは何度も流れていた。周知の通り、エイボンは06年に中国で訪問販売の営業許可証第一号を取得した外資系企業として、現地の訪販業界で「優等生」とたたえられていた。だが、ネット通販の繁盛を含めた中国消費市場と消費者行動が激変する中で、同社はビジネスモデルの幾度の転換で経営の安定性を失い、売上高は12年の7億元、13年の6億元、14年の3.5億元、15年の2億元、16年の0.5億元へと減少の一途をたどっていた。昨年1月に訪販市場から全面的に撤退し、中国広州にある同社のコスメ生産工場も韓国の消費財大手でLGハウスホールド&ヘルスケアの子会社「ザ・フェイスショップ」に4400万ドルで譲渡することを発表し、経営資源の集中化と経営戦略の再構築で活路を模索してきた。

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