冷静沈着な研究者が喜びを爆発

2023年9月7日のスペイン・バルセロナ。静かにガッツポーズをした日本人がいる。その名はマンダム先端技術研究所の原武史。普段は寡黙で、冷静沈着。感情を表に出すことは少ない。しかし、「第33回 国際化粧品技術者会連盟バルセロナ大会2023」のポスター部門で最優秀賞を受賞した瞬間、こぶしを強く握った。彼の、そしてマンダムの悲願が実ったからだ。会場に足を運んだマンダム社員は原の笑顔が忘れられないという。

原が喜ぶのは無理もないことだ。国際化粧品技術者会連盟(IFSCC)とは、高機能かつ安全な化粧品技術を開発するために、世界中の化粧品研究者が所属する組織。現在は81の国と地域、51の団体が加盟し、会員数は1万6000人になっている。IFSCC所属の化粧品研究者は、最新の研究成果を発表する学術大会(Congress)に参加する。23年のバルセロナ大会では全449件の研究報告があり、そのうち口頭発表は76件、ポスター発表は373件。最優秀賞は口頭発表から2本(基礎研究部門と応用部門)とポスター発表から1本が選ばれる。これまで栄冠を勝ち取った日本企業は数社に過ぎず、マンダムにとって受賞は初の快挙。原は化粧品研究の歴史に名を刻んだことになる。

最優秀賞の受賞者は、記念撮影を行う

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